←(前) ■6:変化系能力
→(次) ■なし(この記事が今回の更新でラスト)
◆強化系
→オーラや物体の持つ働きを変えたり(±強化)、量や大きさを変える(±強化)ことが得意な系統
攻め・守り・癒しを一番効率よく補強できるため、戦闘において最もバランスが良いとされる系統ではあるものの、逆にその安定した力故―操作や具現等と異なり―自分よりも遥かに格上の相手に対しては逆転しづらい系統なのかもしれない。
◎BP強化とAP(DP)強化
いわゆる「爆肉鋼体」はBP正強化(“肉体部分”の強化)、
肉体の増強を伴わない「ジャジャン拳グー」等はAP正強化(“念攻撃力”の強化)
等と表現できるものの、あくまでブログ上の解釈に過ぎず作中には登場しない言葉。
◎拡大と縮小
ウヴォーの“デカく…、強力に…”という思考から、クラピカの「束縛する中指の鎖(チェーンジェイル)」の“拡大”はBP正強化の一種とAP正強化の両方かと思われる。
梟の「不思議で便利な大風呂敷(ファンファンクロス)」の“縮小”はBP負強化の一種かと思われる。
クロロがその風呂敷を出していることから、具現(風呂敷)・強化(縮小)・操作(相手にルールを強いる)の3系統を用いている能力かと思われるが、具現化系能力で空間を区切り遮断されているため中のノブナガが風呂敷を破けないのか、BPもAPも負強化されているためなのか、両方なのかは不明。
暴れているノブナガが中から風呂敷をボコボコと変形されているかどうかで解釈は変わりそうだが描写的にとても微妙。
◎成長と若返り
協専ハンター・ビルの「球根(ハルジオン)」は対象物の成長を促す事ができるという能力でBP正強化の一種かと思われる。
ビスケの若返り(?)は「魔法美容師(マジカルエステ)」を経由したBP負強化の一種(ビスケの肉体は弱くなっている)かと思われる。
本人曰く、“詳しい仕組みはビスケ自身もよくわかっていない”とのことだがGIでのビスケの様子(理論派タイプ)から、ウェルゲーに必要以上に能力の内容を開示する必要ないための嘘の様にも思われる(本人曰く、ビスケは“意味のある嘘しかつかないタイプ”)。
ただキルアの思考では、ビスケの能力は“容姿が激変しただけ”と評されていた。
本来のBP負強化の一種の効果ならば“子供状態になるともっとオーラが減っているハズ”だったり、同系統の典型例と比べ“ビスケの能力”には“異なる点”がありのかもしれない。
それが“長年強く願い続けた結果行きついた現在の変化”で、その部分での詳しい仕組みがわかっていない(ある程度の見当はついてはいるが確実ではない)という意味なのかもしれない。
そしてビスケの若返りに関してはBP正強化の側面もあるかと思われる。
念能力者の肉体のピークがいつ頃かはわからないものの、操作系や具現化系に比べ、強化系に近い能力者はその肉体のピークを過ぎれば過ぎるほど弱くなっていくだろう。
そのため若返りの中でも“肉体のピークを過ぎた者”がその能力を用いたならばBP正強化の効果となろう。
霊光波動拳の“細胞の活性化”の様な技術なのだろうが、その能力者が意図する効果により(心が物体やオーラに作用させようとする効果によって)、正強化なのか負強化なのか分かれるかと思われる。
◆ゴン=フリークス
念も使えなくなり、作中でもしばらく登場しないであろう状況から空気状態の主人公。
表向きのゴールである新大陸(仮)の近くにある中継基地(小さな島)まではノヴの「4次元マンション(ハイドアンドシーク)」が届くため、ゴンが念を取り戻して復帰する道は残ってはいるかもしれない。
―それが実現するかは大分厳しくなっている様にも思われるが…1ファンとしては待つしかない。
◎“ゴンさん”について
能力名は不明。その威厳(?)ある姿から“ゴンさん”と呼ばれている。
“後天的に特質系に変わった”と考えること出来るのだろうがその確証はなく、強化系の「発」で十分処理可能なため私は強化系の能力として捉えている。
BP(肉体)+(AP(念攻撃力)+SP(強化系の威力・精度))×MP(制約と制約)
の4点式で考えると、
中核部分は「肉体の正強化(成長)とオーラ量の“過”正強化」というBP正強化に類する能力かと思われる。
※また結果的にAP正強化(AOP=メモリの強化)、ジャジャン拳グーの使用時はAP正強化(念攻撃力の強化)も含まれる。
ゴンは経験不足ゆえ意識的なギアの上げ方を知らなかったものの、
イルミの腕を折った時も、
ノブナガとの腕相撲に勝った時も、怒りをスイッチに“その眠れる力”を引き出していた。
そして、この時のゴンの力を引き出したのもまた怒りであった。
カイトはゴンの命を救い、人生に目標を与えてくれた恩人だった。
“それなのに弱い自分がついていったばかりにカイトは自分を逃がそうと”
“―ピトーに壊された”
“本当は自分が死ぬべきだったのに”
そんな風にまだ13歳のゴンは思い詰めていた様だった。
それから色んなことがあって、
やっとピトーに再会して“カイトを元に戻す”と約束をしたのに、
ピトーは“カイトは死んだ”と言い、
それどころか“自分を殺す”と約束を守る素振りすら見せなかった。
―そうしてそれまでの全ての怒りを爆発させるように
“もうこれで終わってもいい だからありったけを”
と持てる力の全てをピトーに向けた。
“ゴンさん”の特徴は肉体の成長、異常なオーラ量、髪の毛の大きく3つ。
まず“肉体の成長”に関してだが、これは“ビスケの逆”、細胞の活性化とでも言うべきか、ビルの能力に類するBP正強化(肉体の成長)であろう。
モラウのBP正強化を見ているため、“力”が足りないと考えていたゴンは無意識の内に顕現させたのかもしれない。
次に“異常なオーラ量”について。
キルアが一目見ただけでその異常性とその“返し”を想像してしまったレベルだった様だ。
これに関しては最初のゴンVSギド戦にて―
“(ゴンがギドを)倒す方法はいくつかあります。理論上はね。”
“ギドが疲れ果て「纏」を解くまで攻撃を続けるとか、彼の防御力以上の「発」でぶっ飛ばすとか。”
“しかし、前提としてどの方法にせよ、大量をオーラを生み出さなければならない”
“しかしゴン君は「練」を覚えていない”
“オーラを瞬時に生み出す術も、もちろん知らない”
―とウイングが気になる発言をしている。
“どれだけ早く大量のオーラを生み出し、それを効果的に攻撃力に変えて相手にぶつけるか…ゴン君にはどちらもない”
と続くもののこれは「練」と「発」にしか触れておらず、
“しかしゴン君は「練」を覚えていない”
“オーラを瞬時に生み出す術も、もちろん知らない”
と大量をオーラを生み出す方法の2つの内の1つにしか触れられていない様にも思われる。
あるいは、
“どれだけ早く大量のオーラを生み出し”
という部分に「練」以外の技術があることを暗に示しているのだろう。
ウイングは“理論上は”と前置きしているため、それは今のゴンには現実的ではない高位の能力か、とても危険な側面を持つ技術の様に感じられる。
今回のゴンさん後の状態を考えれば、その後者だったのではないかと思われる。
そもそもオーラとは生命エネルギーで、仮に使い果たしたとしても十分に休息を取ればまた回復する。
何故回復するかは明確にはなっていないものの、全身にオーラを生み出すような細胞があるのだろう。
そして「絶」に極度の疲労を癒す時に効果があることから、体内のオーラが一定程度を下回ると体内にある程度のオーラが充足させるのを優先し、体外にオーラを出すことが負担になってしまうのが理由の1つかと思われる。
そして、ゴンさん時の異常なオーラ量は、
“もうこれで終わってもいい だからありったけを”
という言葉に表れている様に“全身にあるオーラを生み出すような細胞”の働きを強化し、“全身から限界までオーラをかき集めていた”のかと思われる。
そして、その細胞は二度とオーラ(=生命エネルギー)を生み出せなくほど酷使された結果として完全に壊れ、
ゴンは生命力のないミイラの様な姿になってしまったのかと思われる(オーラを生み出すことができず、“生命力”が全くない状態)。
またPOP(体内のオーラ)が増えたところで、AOP(体外に出せるオーラ量)が変わらなければ意味がないが、恐らくMOP(最大オーラ量)とAOPの最低値は一定程度の比例関係にあるかと思われる。
もしMOPとAOPの最低値に比例関係がなければ、イズナビはクラピカが緋の眼時にオーラの絶対量がかなり増えたことにも気づけなかったであろうし、70万オーラ超はPOPを有していたであろうユピーが、もし生まれたばかりということもあってAOPが1000オーラ程度しかないのあればあそこまで強くはなかったであろうし、あのペースでオーラを消費することはできない。
加えて、ジャジャン拳時の制約と制約の係数(=MP)でさえも1.1超はあったが、このゴンさん状態はその命すら懸けているためそれ以上の係数があることは容易に想像され、BP“過”正強化(オーラを生み出す細胞の“過”強化)により、結果的にAP正強化(AOP=メモリの強化)も成しえているのだろう。
そして3つ目の要素である“髪の毛”について。
もし、ゴンが髪の毛による攻撃を行っていたなら何か別の理由があったのかもしれないが、
恐らくゴンはロウソクの火が消える直前に大きく燃え上がる様な姿を想像したのではないだろうか。
キルアに背負われていたゴンの髪の毛は明らかに短くなっていたため、あの髪の毛は残りのオーラ量を表していたのかと思われる。
もちろん何故それが髪の毛だったのかはわからないが、自分やピトーに対して何度も何度も怒りで全身の毛が逆立つ程の感情に襲われておりそれが最後に爆発した結果―なのかもしれない。
◎“ゴンさん”を超えるゴンの姿
念は術者の心を反映する。
それ故、強く想えば想うほど強い力が出せる、だなんて思っているのかもしれない。
もちろん間違いではないだろうが、想いや感情は力を引き出すための“引き金”に過ぎず、強すぎる想いや感情は時に歪み、それによって引き出された力はその影響を受けてしまう。
本来、力とは独立したものである。
引き金なんて使わない方が、より強く、純粋で安定した力を出せる。
―と、墨村繁守先生は仰っていた。
ゴンさん化はある意味で、ゴンの“最強の姿”の1つであろう。
しかしこれから修行を重ね、様々な経験を積み、ゴンが怒りの引き金に頼らずにその力を引き出せるようになれば、いずれ“ゴンさんを超える強さ”を身に着けられると私は思う。
―ただ、それに見える時が来るかは…神のみぞ知る。
以上、コロナ禍の暇つぶしスペシャルでした。
また、いつの日か。ばいば~い。