そろそろ再開するんじゃねーか、いや、してくれよと願いを込めてのNo.381~390の振り返り+感想。
※本誌情報に基づいているため、単行本で修正があった場合はこちらの記事も修正が必要となる可能性あり。※修正するかは別
【もくじ】
■part.01(この記事)
┣おおまかな進捗
┣2名の王子が死亡
┣判明した守護霊獣と能力
┣特質系能力について
┣ツェリードニヒ関連
┗呪憑型の念能力
┗ハルケンブルグ関連
┗ハルケンブルグ関連残り
◆おおまかな進捗
・サレサレとカチョウが死に、残った王位継承者は11名となる。
・ハルケンブルグは継承戦辞退を宣言していたが、継承戦中止は不可能と腹を括り、一転、継承戦の台風の目となる。
・ツェリードニヒが2つの能力を発現させる。
・カミーラは全王子分の“暗殺呪詛”をしうる私設兵を抱えていた。
・クラピカの念講習会(1回目)が終盤に差し掛かかり、受講者全員が念能力を開花。しかし暗殺犯は判明せず。
・カキンマフィアの抗争開始。
◆2名の王子が死亡(残り11名)
■第8王子サレサレ
→第一王子ベンジャミンの私設兵の能力によって守護霊獣を食われ、無防備なところを(念能力で)毒殺された。
■第10王子カチョウ
→個人的な感情とミザイストムの極秘指令(“「カチョウフウゲツ両王子の」「逃走を」「全力で」「サポートしろ」”)から、H協会員のキーニとセンリツはカチョウとフウゲツを救命艇に乗せ逃がそうとしたが―念能力を用いた王位継承という儀式からは普通の方法では逃げられないのか―二人を追ってきた謎の無数の手によって殺された。
※フウゲツはカチョウに助けられ、先にBW号に戻ることができてひとまずは助かった。
・カチョウの死体はどうなる?
カチョウの死体は海上の救命艇の中にあるが―霊獣がカチョウに成り代わっていることもあり―カチョウの死が発覚した時には遺体の捜索が不可能な状況に陥っている可能性が高い(超広大な海のどこかを彷徨っている)。
しかし王位継承の儀式においては、
「死んだ王子」にも役目がある様子であった。
過去の継承戦でも逃亡を試みた王子は居たであろうし、その逃亡先で死んだ場合など、そもそも想定されていた様に思われる。
カキンは古代国家であることから、初期の王位継承戦の時代に小型のGPSなどを体内に仕込むことは難しいため、壺中卵の儀の卵は念によるマーキングにもなっているのではなかろうか。
あるいは、モモゼの棺から伸びた先にオーラの様なモノが灯っているため、必要なのは「王子の肉体」というよりも、「王子のオーラや魂、王子に貸し出された卵(初代のオーラ?)」であり、肉体の回収はそもそも必要ないのかもしれない。
その様に考えると、カチョウ・フウゲツに迫っていた無数の手は過去の王位継承戦で敗れ、壺に取り込まれた祖先達の手で、カチョウはその手に捕まり魂やオーラなどを奪われたため絶命したのかもしれない。
現状真相は不明だが、カチョウ・フウゲツの逃亡劇は“キーニ協会員に脅されて無理やり救命艇に乗せられそうになった”と海に出ていないことなっている。
救命艇が1つないことに気づかないハズもないため、もしかするとあの時点で回収済&情報統制が行われているのかもしれない。
◆判明した守護霊獣と能力
■第10王子・カチョウの霊獣
→(条件を満たすまで)無形 (※現在はカチョウの姿)
・能力名:「2人セゾン(キミガイナイ)」
→カチョウ・フウゲツの内、どちらかが死ぬとその者の姿となり、もう一方が死ぬまで側で守る。
※カチョウ自身が死んだためカチョウの姿となったが、まだフウゲツはそれを知らない。
■第11王子・フウゲツの霊獣
→ワーム状で、かなりの長さを持っている様子だが全体像は不明。
・能力名:「秘密の扉(マジカルワーム)」
→二人が幼い頃に遊んだアスレチック遊具「魔法の抜け道(マジックワーム)」に由来する空間移動能力でカチョウ・フウゲツによる相互協力型の能力。
イメージした目的地への「行きの扉」は妹フウゲツが操り、「帰りの扉」は姉カチョウが操る。
■宿主不明の霊獣
カチョウ・フウゲツの霊獣が明らかになったことで、残ったクラゲ型の霊獣の宿主=第14王子ワブルとなりそうだが―、
第6王子タイソンの霊獣の様に複数の形態(?)を持つタイプもいる上、クラピカやバビマイナがワブルの念獣を確認出来ていないと話す以上、クラゲ=ワブルと確定するのは早いのかもしれない。
クラゲ≠ワブルとするとあの場で偵察に来ていた―
第12王子モモゼ(ドーモ君)
第11王子フウゲツ(ワーム)
第6王子タイソン(目玉ジャクシ)
―上記4名は除外可能だろう。
第10王子カチョウの霊獣は無形のため除外。
第9王子ハルケンブルグはこの時点では継承戦不参加の考えを持っており他王子への偵察の必要がないため除外。
第8王子サレサレは今回死亡し、もう出てこない王子の念獣の描写を残すこともしないだろうから除外(そもそも“自分が自分が”の王子であった)。
第1~5王子に関しては幼くて武力も政治力(コネ)もないワブルを警戒する必要がないため除外、と言いたいところだが、「実質は上位5人のサバイバル」と発言していた第5王子ツバッペがかなり警戒心が強い人物の様子のため、一応残す。
そして最後に残ったのが第7王子ルズールス。
当初、薬物でラリっていて頭が働かない様な人物かと思われたが、意外と理性的な部分もあり、霊獣の能力が「標的の欲望を具現化し罠を張る」というもののため、ルズールスの側にいる霊獣とは別に標的を誘惑する分体の存在を匂わしているため個人的に本命。
◆特質系能力について
これからの話題に関わってくるため予め触れておこうと思う。
※過去の関連記事:特質系能力について(仮)
■特質系能力の中核(?)
通常、具現化系能力は大変なイメージ修行を経て成されるハズだが、
一部の能力者達は“瞬時に具現物を発現”させている。
ピトーは特質系能力者であり、ヂートゥの系統は明らかになっていないが「蟻」の血統的に特質系の可能性も十分あろう。
また後述のツェリードニヒも特質系能力者である。
既出の特質系能力とその術者、またその願望の相関関係、アルカ(ナニカ)の能力から受けた印象からの発展・仮説に過ぎないが、特質系能力の中核は「願望の成就・現実化」なのではないかと考える。
それが正しいかどうかは不明だが、当ブログではその仮説を前提に進めていく。
ただ、この「現実化」の可能範囲(レベル)は―私(筆者)とビルゲイツが「何でも買ってあげる」と言ったときの限界の差と同じ様に―能力者のレベルよって異なると思われる。
また、特質系能力は意識的・無意識的な着想からの発現が早い一方で、特質系能力はあくまで願望成就・現実化が優先されるためか、その過程や手段は考慮されず、術者は想定外の落とし穴を抱えることもある上、思わぬ代償(制約と制約)を支払う可能性もある様だ。
クロロの「盗賊の極意(スキルハンター)」の様に後からその制約と制約を変更することも可能な様だが、どこまで融通が利くかは不明である。
■特質系能力の念取習得率について
※過去の関連記事:特質系能力について
特質系能力者の念習得率は、特質100%、操作・具現80%、放出・変化60%、強化40%でよいと思われたが、No.386においてクラピカが―
“私のようにどの系統か判別のつかない特質系…”
―と述べたのだ。
他系統と同じように念の習得率が“1パターン”ならばこの発言とはならないため、クラピカの師匠が―
“(特質系が)なぜこの位置にあるかっていうと後天的に特質的に変わる確率が高いのが両隣の具現化系と操作系だからだ”
―と触れていた通り、特質系は必ずしも具現化系と操作系の間に位置するわけではない様だ。
つまり、六性図を無理やり1つにすると―
―という形になるかと思われる。
カキンの王族(二線者含む)は血統的に特質系が多いのだろうが、強化系寄りの特質系もいれば、操作系寄りの特質系もいるため、能力の解釈においては注意が必要となるかもしれない。
◆ツェリードニヒ関連
■霊獣の能力
3回の嘘で対象を「人間ではない何か」=「ツェリードニヒの手駒」に変質させる能力。
最初の嘘で、傷をつけ(マーキング)をして、
2回目の嘘で、言葉と呪瘡のような記(しるし)で警告する。
成り立ちや内容は大きく異なるが、
ザザンの「審美的転生注射(クイーンショット)」に近しい能力なのだろう。
テータは2回目でリーチの状態。
3回目を満たし変貌を遂げる前に自殺しそうな気もするが、能力自体に自殺防止が内包されているか、後述の別の能力で自殺を止められてしまう様な気がしないでもない。
ツェリードニヒの趣向を考えると禍々しい姿に変貌すると思われるが、“コレクション”の役割を果たすため、恐らくそれが“テータだとわかる変貌”を遂げるのではなかろうか。
■ツェリードニヒの能力―その1
お腹に666(ナンバーオブビースト)が刻まれた厨二心溢れるアメンドーズのような念獣。
自らがケツモチを務めるマフィアの組長、
モレナ=プルードの造反が露見した際、ツェリードリヒの怒りに呼応するようにして発現した、本人の自覚なく具現化された“特質系の念獣”。
テータが感じた“おぞましいオーラ”や発現した状況から、儀によって生まれた守護霊獣に対して、“他者を害する”ことを目的とするのだろうが、その能力はわかっていない。
→目を閉じて絶を行うと未来予知と未来改変できる能力。
ネタでよく使われるNARUTOのイザナミならぬ、イザナギに近い能力。
◎能力について―その1
丁寧に説明しようとすると逆に難解になってしまいそうなので、誤解を恐れず端的に言うと、絶をして目を閉じると一瞬で10秒分の未来を視ることができ、目を開けると10秒間の未来改変タイムを得る能力―といった感じだろうか。
一応詳細。
ツェリードリヒ(以降ツニキ、“ツェリードニヒの兄貴”の意)のこの能力は大きく2つの段階を踏む。
・1段階目:未来視 (ex.自分がテータに頭を撃ち抜かれる未来を視る)
ツニキは絶をして目を閉じると、まず“未来を10秒間分”視ることができる。
心滴拳聴に類する現象なのだろうが、この10秒は“刹那の10秒”と言われ、現実世界では“一瞬の出来事”であるため、ツニキは一瞬で10秒分の世界を先行することになる。
この未来視は最初の一瞬で止めることもできれば、20…30…40秒とそのまま続けることもでき、好きなタイミングで止めることができる。
基本的には「自分がやべー時」、あるいは「自分にとって有利な時」(相手に大きな隙が出来る時)、に2段階目に移行する。
・2段階目:未来改変 (ex.テータの銃撃を回避)
目を開くと、ツニキは未来視していた“直前の10秒間”を追体験することが出来る。
目を開ける直前の10秒間は“確定した未来”として固定される様で―録画された映像を見ているかの様に―相手は“直前の10秒間と同じ行動”をする。
しかし、ツニキだけは“異なる行動”を起こすことが可能で、かつ相手にはそれが認識されない(ex.テータには、自分がツニキの頭を打ち抜いた世界が見えている)。
そして未来視していた10秒間を、目を開けて実際に追体験すると“通常の現実世界の流れ”に戻る。
―これがツニキの“未来改変”の能力の一連の流れで、ひとまず連続使用が可能ではあるが、制約と制約の内容など不明点は多い。
◎能力について―その2(各種疑問)
・未来改変時、念の使用は可能なのか
明確ではないが、テータの暗殺を回避した際の様子はとても冷静ではなかったため、絶の技術がまだ完璧ではないツニキがあの時も絶を維持できていたとは思えないのが正直なところである。
そのため、恐らく未来改変時は念の使用は可能かと思われる。
・未来確定の範囲はどこまで及ぶのか
全世界に及ぶとなると、必要なエネルギーも膨大である上、無駄とも言えるため、恐らく未来視の“視界の範囲”かと思われる。
・未来改変時、他者を害することは可能か
未来改変時、能力が及ぶ対象は録画の様に全く同じ行動をするため“隙だらけ”である。
もし未来改変時にツニキが念を使えなかったとしても、銃や毒などの道具を使えば容易に対象を殺すことも可能である。
この能力の制約と制約がわかっていないため何とも言えない部分もあるが、そこまで出来るにはしてはツニキのリスクが「絶状態で目を瞑る」だけではリスクが小さすぎる様に思われる。
(能力の仕様によっては絶状態で目を瞑ることは多大なリスクになるが、ツニキの場合は未来改変で敵からの不利益を受けても覆せてしまう)
そのため、今のところの印象としては未来改変の対象は“ツニキ自身のみ”=他者は害せない様に思われる。
ただ、改変タイム中は相手に攻撃出来なかったとしても、未来予知の過程で相手の能力を視ることも出来うる上、10秒の改変タイム終了(当該能力完全解除)時には―相手が“不可思議な現実”に戸惑っている瞬間に―ツニキ自身+霊獣+アメンドーズ(仮)による三重攻撃も行えるのでそこまでデメリットはないかもしれない。
・誰の能力なのか
ひとまずツニキの能力として進めたが、本当にそうなのだろうか。
ツニキは「あらゆる想定」が早く深いため、テータから提案された“絶”の訓練に対して内心強い警戒をしていたならば、特質系能力として無意識に発現した可能性もあろう。
ただ絶状態での念の使用には、一定程度の念への理解と技術が必要かと思われる。
ギド戦でのゴンは、使用できる能力がないことに加え念知識がないこともあり、絶する際に纏っていたオーラ(AOP)を捨てていた様に思われる。
しかし、絶状態で念(発)を使うためには、絶をする際に“纏っていたオーラ”を捨てるのではなく、“使用する発に供し”、停止条件を付与する必要があるかと思われる。
しかしながら、まだツニキはそこまでの念知識と技術がなく、無意識で行うには無理があるのではなかろうか。
可能性1:未来予知&改変=霊獣の能力
未来視の視点がやや俯瞰というべきか、目線が高いのである。
絶の修行に対し霊獣は強い警戒心を示しており、危険回避の能力を託していたのであれば、絶時の“仕込み”は霊獣がやっていると考えればよく、霊獣の目を通して視ていることとなるだろう。
※過去関連記事:半具現や停止条件付の発について
この場合、未来改変時に他者を害することができたとしても他の王子を殺すような未来改変はできない可能性があり、能力の穴に土壇場で気づくことになるのかもしれない。
可能性2:未来予知&改変=ツニキの能力
現状ではツニキが意図的に絶時の仕込みをすることは難しいと思われるが、能力の管理者のような存在が居さえすればいいのである。
このパターンだと霊獣、アメンドーズ(仮)に続き、もう1体具現物(恐らくクラピカのイルカと同じで不可視タイプ)が出現していることとなる。
もちろんそれをアメンドーズ(仮)が担っている可能性もあるのだろうが、恐らくアレは腐りきった攻撃型かと思われるため除外した。
◆呪憑型の念能力
カミーラの私設兵達が持つ死後、対象を呪い殺す能力。
標的(各王子)の写真・衣類、体の一部等を携帯し、出来るだけ長い期間、出来るだけ標的に近い距離で想う程呪力が強くなる。
術者の死で能力が発動し、理想は標的の目前で自死することである。
■能力形成の背景
古代国家であるカキンには、過去「死後伴侶」という特異な殉葬が存在した。
死後伴侶とは国王になれなかった王子が死んだ後に怨霊となって国王や国にたたらないように黄泉の王子を監視する為、共に埋葬された異性を指し、“王子の伴侶”という名誉とは裏腹に不可持民という生涯不変の身分制度の更に下層の者から強制的に選定された。
現在では死後伴侶は廃れたが、不可持民の地位は向上されず、公職ましてや上級公務員である軍人になるこては絶対に不可能であった。
しかし第2王子カミーラはその不可持民全員に対し、私設兵に就く機会を与え、私有地を設けた特区に於いて軍兵と同等の地位と権利を与えた。
これにより、被差別民からのカミーラへの圧倒的な支持と共に私設兵の中から自然発生的に死後伴侶復活の声が上がり、念能力と合体する事で、より強力な暗殺呪詛へと形態を変えたのだった。
→要領オーバーのため、part.02へ続く