→HUNTER×HUNTER No.342 感想-1 の続き
◆V5の裏とパリストンとジン
今回出てきた“内”の外の地図は、
コマごとで「メビウス湖の沿岸の形」も「“内”と湖の比率」も異なるので、必ずしも明確な根拠にはなりえないだろうが―、
―泳ぐのに適した形態でもない女王が泳ぎ切るには、およそ無理な「距離」と「環境」に思われる。
つまるところ、キメラアント自体は“外”のものだが、女王は“内”から来た、ということになるのだろう。
今回のメガネ君のプレゼンの中で、各国の外務大臣(恐らく)間で、暗黒大陸への知識や姿勢に大きな差が見受けられた。
そして、唯一の生存者であり“使い道”もあるビヨンドに対してすぐさま狩指令を出したことから、暗黒大陸進出に断固として反対してる国、もしくは裏では積極的に暗黒大陸に手を出し“公表できないこと”をしてい(てそれをバラされては困)る国が、V5の中でも上位にいるのだろう。
以前の感想分でも―
1:元々のキメラアントは女王蟻で10cm程度。※今回の女王は2m以上か(キルア談)
2:女王自身の認識、形態、知能などから人間との摂食交配によって誕生している可能性大
3:1・2から数世代以上を重ねている
4:キメラアントの女王が数世代以上繁殖したにも関わらず、生態系の乱れが表立たなかった
5:1~4から、それなり金銭と規模をもつ組織的な背景が想像しうる
―元々女王の存在には疑問あることには触れていたが、それができうる規模としてはV5は申し分ないだろう。
しかし、その計画の途中で何らかの問題が生じ逃がしてしまった、というのも若干不思議である。
女王は戦闘個体ではないから、恐らくさほど強くない。
それも、女王が大きさから数世代以上を重ねていると思われるが、少しずつ大きい女王を確保していかなければならないから―
―各世代の“王”は生まれる前ではなく、生まれて子供(女王)を作らされてから“排除”されていると思われる。
薔薇は極端にしても、それなりの兵器とそれを安全かつ計画的に使える設備があるのだろうが、その環境下で果たして女王を逃がすのだろうか。
可能性としては、わざと逃がしたか、外部からの妨害攻撃等を受けて施設が破壊され逃げられたか、あるいは、女王の父(王)が暴れて施設を破壊した、等が挙げられるだろうか。
女王が流れ着いた場所からすれば、その犯人は“ヨルビアン”と言いたくなるが、どうにも“わざとやった臭い人物”がいるので何とも言えず。
ジンの予想が当たっているなら(当たっているだろうけど)、そのガイキチっぷりから本当にパリストンなんじゃねーの感が凄まじい。
パリストンは証拠の残るようなマネもしないから、V5のいずれかが造っていて、それを綿密な調査で突き止めて現場を抑えに行ったところ想像以上の抵抗に遭い、その混乱に紛れ遺憾ながらも“女王”を逃してしまった―というあらすじだろうか。
いやいや、パリストンさんが黒幕なわけないじゃないですかー。
◎ジンとパリストンのやり取り
正直よくわからんかったところ。
“今回の騒動はお前お得意の強制二択だろ”
“協会がビヨンドの挑発に応じれば世界中に…そして応じなければハンター協会に5000体の兵隊(キメラ)を送り込む”
・“今回の騒動は”
まずこれ、どの範囲を指しているのでしょうね。
それ次第で、ビヨンドの性質や、キメラアント女王の一件の黒幕像とその目的の方向性が大分違ってくるように思われる。
“カキンでのアレ”が大前提としてあって、(保守派の)V5からは「狩指令」がH協会に行っているだろう一方で、今となっては唯一の生存帰還者であるビヨンドには使い道があるため、ひとまずは話し合いの場を取ろうと許可庁からは「捕獲指令」が出ることは想像できるかもしれない。
特に十二支んの性格―特にチードルやミザイストム―を知っていればすぐさま「狩(ハント)」ともならず、ネテロへの感情も相俟ってビヨンドの出方次第では容易に話し合いの場を設けられるだろう。
それも、身内(協専)からの情報を上手く使えば、早すぎず遅すぎずのベストのタイミングで突入もできる。
…先週ビヨンドをかなり評価したが、、、パリストンの方が役者が上なのかなぁ…。
ひっくるめて「パリストン・プロデュース」として、“今回の騒動は”なのだろうか。ビヨンドも一緒に踊らされてるのかなぁ…。。。
が、個人的にはまだビヨンドの評価を下げたくないので、敢えてそのルートは遠くから眺めるだけで別ルートに侵入。
「ホイコーロと暗黒大陸」の項目で触れた通り、ある程度の時間経過があり得る(ビヨンドが拘束されてから数か月は経っている?)。
すると、今更“カキンでのアレ”~“ビヨンド訪問”を“今回”の騒動というのはややズレているように思われる。
ということで、別の騒動が裏で起きていたのではなかろうか。
例えば、5000体のキメラが居る元NGLで暴動一歩手前の騒ぎがあったとか。
(元NGLでの)今回の騒動は、お前お得意の“強制二択”の仕掛けづくりだろ?―ということになるのだろうか。
ビヨンドの評価を下げずに読むなら、パリストンはビヨンドの思惑や計画に乗っかって利用した、という感じなのだろうが―
―どうしてもパリストンの合流が早すぎる気がするなぁ。
やはり、少なくともパリストンはビヨンドの存在は知ってたのだろうか。
かと言って、ビヨンドを引っ張り出すために(ネテロを殺すために)キメラアントの女王を世に放ったというのも違う気もする。
会長に“面白い茶々入れて遊んでいた”だけ?
結果、会長は死んでしまったが“もっと会長と遊びたかった”から、その“代用品”の品定めに行った?
現時点では、パリストンがあまりにも匂うが、ビヨンドが手の平で踊るだけのお人形さんというはあまりにもったいない素材に思えるため、まだマイナス評価はせず見守りたいところ。
・“強制二択”
現実世界でも使われる“強制二択”という言葉もいくつかニュアンスの違いがあるようだったが、それで捉えようとするとどうしても違和感を覚えた。
“どちらを選んでも似たような結果(=蟻をプレゼントされる)が強制される二択”
=パリストンお得意の“おちょくり”
くらいがしっくりきた。
“本気のおちょくり”なのでしょうか。
そして、謎のプレゼント品。
協会がビヨンドの挑発に
1:応じて暗黒大陸に行ったら世界中に―
2:応ぜず“内”に残ったら協会に―
―5000体の兵隊(キメラ)を送り込む
パリストンの中で“おちょくりたい”順位は誰が一番高いのだろうか。
“協会”なのか、それとも“代用品(?)”の方なのか。
正直イマイチわからない。
順々に考えてみますか。
ビヨンドとパリストン、そしてチードルらが暗黒大陸に行き、その後世界中にキメラを送り込まれた時に困るのはどっちか。
ビヨンドらが暗黒大陸に立ち入った後に世界中にキメラが出現したら災厄が降りかかったと誤認し、暗黒大陸進出に消極的になるのだろうか。
たぶんならないですよねぇ。
“厄災”は持ち帰るものであり、帰って来てもないのに発生したら別の理由を考えるだろう(そもそもビヨンドはもう外に行ってる状態なので、それだけで十分。成功して戻ればいい)。
というより直近でキメラアントの騒動があったばかりなのだから、わかる者はすぐわかるだろう。“生き残り”、“残党”が居たのだ、と。
極め付けは東ゴルドー事件の裏を知ってる者(特にV5)からすれば、H協会が全くその役目を果たしていなかったことに激昂するのではないだろうか。
それも、5000体の兵隊は“本物”に比べるとそこまで強くないと思われるのだが、ネテロ元会長は“この程度の外敵”を討つために“薔薇”を用いたのか、と勘違いする輩も出る悪寒。
世界にキメラを送り込まれて困るのは、協会。
内から外に電話が通じるとも思えないので、時期を見計らって同行しているパリストンが十二支ん達にキメラの事をわざとらしく話せば気が気ではないだろう。結果、暗黒大陸での任務も失敗すれば万々歳、といったところか。
続いて、ビヨンドとパリストンは暗黒大陸に行き、チードルらが内に残って、協会にキメラを送り込まれた時。
こっちの方はビヨンドは全然困らないのだろうが、よくわからない部分もある。
いつ送るのか。どうゆう目的で送るのか。
兵隊(キメラ)と表現されている様に、5000体のキメラが協会を襲撃するのか。
性格的にもパリストンは操作系っぽいし出来そうな気もするのだが、物体操作は愛用品を使わないと威力・精度が上昇しないことが多いことから、モロ証拠が残るような気もする。
これまで証拠を残してこなかったパリストンらしくない。
お得意の“べしゃり”で、協会を襲う様に仕向ける?
(それの下準備が、さきほど触れたジン言う“今回の騒動”?)
まぁ、言ってしまえば5000体のキメラ達は“協会に見捨てられた存在”なわけで。もちろん、キルアのかく乱によって元々の計画の1/10までしか実行されなかったが、被害者目線で言えば“何で自分達は助けてくれなかったのか”となるかもしれない。
ハンター協会がしっかりしていなかったから、自分達は化け物にされ、“選別”で45000人の友や家族や最愛の人を失った。
誘導の仕方次第では、協会に怒りを向けることは簡単なのかもしれない。
かと言って、恨みを糧に協会を襲撃しようぜ!と誘導したところで―仮に復讐を果たせたとしても―待ってる先は軍事制圧だとはわかるだろうから、乗ってくれない者も多くいるだろう。
やはり正攻法の復讐を提案するべきなのだろう。
すると、正にジンの言っていた「Xデー=ハンター試験」はうってつけなのだろう。
数の暴力で、協会の乗っ取りも十分可能。
そうなると、協会側としては試験の方法(内容)を“戦闘力”だけではなく、“人格”や“目的”なども基準に設けるべき、となるんでしょうけど、現実の就職活動等の面接などと同じ様に対策はいくらでも立てられるわけで。
そして、十ヶ条を改めて読んでみるとちょっと不思議な文章に感じた。
“ハンターたる者、同胞のハンターを標的にしてはいけない”
同胞を標的にしてはいけない、じゃ犯罪者=人間も標的に出来ないからダメでしょうけど、
「ハンターたる者、ハンターを標的にしてはいけない」
で通じるのでなかろうか。
これではまるで、“同胞じゃないハンター”がいるかの様。
それを狙ってるのかな。まさか…ね。
今回ジンが遊び相手に立候補したことで、協会にも世界にも送り込まれることはなくなったのかもしれないが、世界にはどうやって送り込むつもりだったのだろうか。
操作なら特に考える必要はなさそうなんだけどなぁ。
パリストンの能力じゃなくて、遊ぶために蟻たちの教育をしてそれができそうな奴を作っていたのだろうか。
キメラアントの女王を育てたのがV5だったとすれば、元凶はそこだとするのだろうか。
V5は口では暗黒大陸進出反対を唱えていたが裏ではこんなことをやっていて云々、放っておけば皆さんと同じ思いをする人たちが、また生まれるかも云々で誘導?
うーん、なんとも。
◆5000体の兵隊(キメラ)の強さ
ちょうど先日摂食交配について
触れていたので、それを元に。
女王の摂食交配は、
恐らくこのこのような構造になるのではないかと思われるが、女王の“生殖個体としてのソレ”と、プフの“それ以外のソレ”では大きな差がある様に思われる。
実際のプフのソレの例を元に考えたいところだが、示された例が限りなく少ない。
それも明確な例がパームの一例しかないため、“概算”的な検討。
明確にプフのソレと示されたのは、レオル・ヂートゥ・パームの3例で―
―分類としては、ザザンと同じく“体外受精”型。
蝶の持つ“変態”を基礎に、
肉体の“変態(=キメラ化)”と、その個体に合う“翼(=能力)を授ける”=“授翼”が可能な能力
だろうか。
それも、パームが“変態”と“授翼”が両方とも行われているにも関わらず、レオル・ヂートゥに姿の変容が見受けられないことから、“授翼”だけ行われていた様に思われる。
そして“授翼”だけできるのだから、恐らく“変態”だけを行うこともできるのだろう。
つまり、個体に“変態”と“授翼”ができるが、両方もしくはどちらか一方だけを付与することもできる能力かと思われる。
まずプフによって造られる蟻の基本構造だが、恐らく女王のソレに比べると遥かに劣るのだと思われる。
同じ魚型の蟻(オロソ兄)に限らず、他の蟻に比べれば一目瞭然なほどに合成された特徴素体の色が薄く
―蟻の強さの基礎とも言える“外骨格”を持っていない様に思われる。
加えて、恐らくこの“変態”を通して、パームにオーラの著しい増加(個体としての成長=女王で言うところの「+栄養素体」の箇所)もないのではなかろうか。
もし、パームに「蟻の外骨格」か「オーラの著しい増加」があったならば、恐らくキルアのダメージはあんなものでは済まなかっただろう。
パームは今後の“王国”の兵士製造の貴重な実験隊。
その完成度・使い勝手など多面的に判断できうる上、その時の状況的にプフは全力をもってこの“1号”製造に臨めたハズ。
それにも関わらず、パームに外骨格や著しい成長が見られないことから、これがプフの能力なのだと思われる。
つまり、対象の“緩い変態(緩い蟻化)”+“授翼(オプション)”の2つで、
女王の摂食交配の劣化版(劣化基本構造)+授翼(オプション)の能力と言えるだろう。
そして、恐らくプフは5000体の兵隊に対して、“授翼”を行っていない。
授翼がスピリチュアルメッセージの応用などでマニュアルで行っているか、別の能力でオートに行われているかはわからないが、次々と運ばれてくる選別体を1つ1つ丁寧に改造しているとは思えないのだ。
言わば、レーン作業の様に淡々とこなしていたのではなかろうか。
そもそも“念習得前”から授翼ができるかどうか、という疑問も然ることながら、選別でどれほどの数が生き残るかもわからない中(恐らく1%というのを知らない)―プフがユピーを大幅に上回るオーラ量を誇るならば話は別だが―OP(オプション)付加などしている余裕はある様には個人的には思えない。
よって、5000体の兵隊は、基本“変態”(劣化交配)のみ。
ただ、とびきり活きの良い個体(プフが気に入った個体等)は、例外的に授翼も行われているかもしれない。
しかしながら、プフの使った核素体は“選別”されている点で女王の時の大きな差がある。
女王は核素体の選別をしていなかったため、実際に使われた核素体の中には“選別”には耐えらない者も実際にいた。
“改造の元”に差が出れば、結果にも多少の差異は出て来ると思われる。
―が、やはりプフのソレは女王のソレに比べると遥かに劣っており、基本的に授翼もされていないと思われるため、5000体の兵隊は、さほど硬くない“兵隊~兵隊長”級かと思われる。
もちろん、5000体も生まれれば“天才”型や、“特殊”型も居るでしょうし、パリストンが遊びのために何らかの教育を施して居たなら各々が何らかの能力を得ているかもしれない。
まぁ、一概に強い弱いとも言えませんけど、ハンター協会の半分弱(協専+α)は手に負えないレベルのように思われる。
もうちょっと時間があったら、もっと色々書きたいところもあったのですが、残念ながら今回はここまで。
序盤は色々妄想が膨らんで楽しいですなぁ。
以上。
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※7↓(下の画像はコメント7に関係、という意味)